もともとボウリングは倒すピンを災いや悪魔に見立てて、それを沢山倒すことが出来たならば、その災いなどから逃れることが出来るという一種の宗教儀式であった。その歴史は古く、紀元前5000年頃には古代エジプトにおいて墓から木でできたボールとピンが発掘された事から、その頃からもボウリングに似たようなものがあったとされている。
しかし倒すピンの数やそれに応じた並べ方も場所や地域によってさまざまであった。それを中世ドイツのマルティン・ルターが倒すピンを9本にし、並べ方もひし形に統一していったことが近代ボウリングのルールの原型になっていったと考えられている。9本という決められた数のピンを倒すという行為は、やがてナインピンズ・ボウリングという一つのスポーツとして派生し宗教家の間では人気のあるスポーツとして栄えた。このことから宗教革命家と知られるルターは、現在のボウリングの基本的なルールを統一した意外な功労者でもあるといえる。また、ドイツの一部の地域では、いまだにその名残としてピンの数が9本でプレイする地域も存在する。
17世紀になると多数の宗教家(清教徒)たちがアメリカに移住した事で、アメリカでもボウリングが盛んになった。アメリカでは更にボウリングを面白くするためにピンの数を10本に増やし、並べ方も正三角形に変化していったのが現代のボウリング(テンピンズ・ボウリング)だとされている。
[出典:wikipedia]